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[ 214] 報道におけるタブー - Wikipedia
[引用サイト]  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%BC

報道におけるタブー(ほうどうにおけるタブー)、この項では、主として日本国内でのある特定の事柄に対して報道を行うことを控えている事例について記述する。
日本では日本国憲法上、言論の自由・報道の自由が認められており、建前上タブーが存在しない。しかし、実際には諸事情により、マスメディアが特定の事件や現象について報道を控える話題・問題が存在する。このような話題・問題が存在する背景には、法的に報道が禁じられているわけではないが、読者や視聴者、企業や団体、他国から抗議・圧力を受けたり、訴訟を起こされたり、物理的ないし経済的な損失を被る危険がある話題についてマスメディアが触れることを避けるためである。キー局や全国紙など広範囲に影響を与えるメディアほどその傾向が著しい。もちろんこうした姿勢に対する批判も存在する。
また、それを逆手に取って他社が報道しないことを報じていることを売り物にするマスメディアもある[1]。
受信料を自ら確保し、スポンサーの意向を伺わなくていいNHKはこの影響が少ないと言われる。ただしNHKは不偏不党であるべき公共放送であり、さらに「他の放送局の範であるべき」といった立場から、抗議や圧力が予想される報道を避ける傾向にある[2]。「不偏不党」の建前からドキュメンタリーなどにおいて一般によく知られている企業名や商品名が伏せられ[3]、奇異な印象を与えることがある[4]。
報道関係者が「○○はタブーです」と公式に言う事はない、つまりそれは存在しない、もしくは明確な基準がないので明記できない。
以下ではマスメディアが何らかの事情で報道を控える傾向のある事柄について類型ごとに概観する。あくまで傾向であり、タブーかどうかはわからない。
日本における報道のタブーについては各個人の思想などによって様々な主張がされており(特に右派左派、宗派などで)、統一されていない。タブーというものは明示されないものなので統一されないのは当然という見方もある。
天皇、皇室に対する批判や悪意ある表現は社会的圧力や直接的な暴力によって制限されることがあり、それを恐れて自主規制される。靖国神社問題などでは批判的な意見もそれなりの分量で報道されるのに比べ、皇室に慶事などが起きると天皇制(象徴天皇制)支持一辺倒の報道になり、天皇制廃止論は事実上無視され、報道量に著しい不均衡が生じているのもこれらの自主規制が遠因になっているとする意見もある[5]。
天皇制に対して批判的な言論をした個人や新聞社等には極右団体・右翼団体が嫌がらせ・脅迫・暗殺・放火等の犯罪行為を行う事がある。
民主党・日本共産党・社会民主党・国民新党・新党日本など野党への批判もタブー視されていると指摘される。しかし、一部メディアやタレント[6]、あるいは出身者が執筆した著書等(筆坂秀世の『日本共産党[7]』など)においてそれらの政党への批判も行われており必ずしも事実とは言いがたい部分がある。
もっとも、トップ次第でマスコミの対応がまるっきり変わる(例えば前原誠司体制時代の民主党)朝鮮総連など俗に言う『いかがわしい団体』との癒着を深く追及しない点[8]という指摘もある。例えば、民主党では角田義一や中井洽による違法な献金疑惑や小沢一郎の不動産取得問題等の疑惑、近藤昭一が朝鮮総連に議員会館を使用させるよう便宜を図ったことや横峯良郎の賭けゴルフなどの疑惑、社民党では土井たか子らによる北朝鮮元工作員辛光洙釈放運動関与[9]や辻元清美が創設したピースボートの正体、国民新党では綿貫民輔によるトナミ運輸との利権関係(例:日本郵政公社時代の郵便物長距離輸送の一括引き受け、元社員への報復人事等)などが挙げられる。
これらはブログ等(特に所謂右系のもの)では熱心に取り上げられるものの、マスコミではごく一部を除きほとんど取り扱わないか、扱っても散発的な記事にしかならない。2007年の参議院選挙でも、民主党のマニフェストの問題点や、民主党と社会保険庁に強い影響力を持つと言われる自治労との関係を追及しようとしたマスコミはほぼ皆無であったことについてマスコミがタブー視して隠しているのだと主張する者もいる。
前述したように、インターネット上のブログ等を運営する人とマスコミでは相当な温度差があるのも事実で、いわゆるネット右翼的なブログを運営している人間は「マスコミは野党(リベラル・左派政党)賛美ばかり」と批判し、そうでない人間は「ネット右翼は予断と偏見でしかものを見ていない」と批判している。そもそもマスコミが野党を「批判目的で」取り上げること自体が多くないという説もあり、そのあたりのずれが「野党批判はタブー」という意見につながっているとも言える。
ただし、小泉内閣時代は世耕弘成らによる大手広告代理店などを駆使したメディア対策(いわゆるポピュリズム)もあってか、野党への批判もそれなりの分量を持って報道されていたのも事実である。
日本共産党に限って言えば、戦前からの共産主義革命・反共アレルギーのせいか、上に挙げたタブーとは全く異なるタブー「共産党に肩入れした(と目された)著名人に関するタブー」が存在しているとされる。例えば、前田武彦が『夜のヒットスタジオ』絡みで日本共産党の選挙候補者の応援演説で「生放送中に候補者が当選した際にはバンザイを必ずやりますから見ていてください」と公約し、実際に番組内でバンザイを敢行したところ、放送していたフジテレビを初め前田を快く思っていなかった勢力から一斉に批判を浴び、前田は一時テレビから姿を消したことがあった(所謂「共産党バンザイ事件」)。
この事件は、天狗になっていた前田を蹴落とす口実として日本共産党がダシに使われたという説が有力であるが、蹴落とすダシとして日本共産党が使われたこと自体、マスコミから日本共産党がタブー視されている一端とも言える。ただし、特定政党をはっきり賛美(もしくは非難)するような言動を政治と全く関係の無い公共の番組内でとることはタブー以前に良識の問題であるともいえる。
ちなみに1993年の所謂椿事件ではテレビ朝日と自民党の確執ばかりが強調されるが、日本共産党に関しても「共産党に意見表明の機会を与えることは、かえってフェアネスではない」と日本共産党を事実上排除する方針を打ち出しており、事件発覚後に日本共産党は自民党と共に徹底追及の姿勢を打ち出している。この一件からも、日本共産党の存在をタブー視しようとするマスコミの体質が伺える。
呼称に対するタブーとしては、アーレフを報道する際、「オウム真理教(アーレフに改称)」などと必ず旧名称「オウム真理教」を中心にして報道され(単に「オウム」とだけ省略されることもよくある)、「アーレフ」のみまたは「アーレフ(旧オウム真理教)」のように「アーレフ」を中心にして報道する現象が見られる。アーレフから分派したひかりの輪に対しても「オウム真理教上祐派」のように報道されることがある。
通常、ある団体の名称を旧名称を中心にして呼ぶのは不自然だが、アーレフの場合だけは特例といえる。この背景には、改名後、元から同じ名前で存在するオウム真理教とは無関係の企業・団体が風評被害を受けたことがあるといわれている。
日本における多くのマスメディアが報道や出版において、宗教法人である創価学会に対する批判を控えることを指す。 鶴タブーという名称は創価学会がかつて講として属していた日蓮正宗の紋が鶴であることに由来している(日蓮正宗と関係を断った創価学会は1977年(昭和52年)以降、シンボルマークとして八葉蓮華を用いている)。鶴タブーという言葉は1970年代には既にマスコミ界、言論界で広く流れていたという[10] 。鶴タブーの背景にある理由は以下の通り。
創価学会、公明党およびそれに関する団体・信者からの抗議や訴訟などを懸念する。1970年代に創価学会批判本を出版した著者、出版社、取次店、書店などに様々な圧力がかけられた。これは「言論出版妨害事件」として社会の強い批判を浴び、池田大作名誉会長が公式に謝罪している。また、2000年代においても、創価学会を批判した『週刊新潮』などは、機関紙『聖教新聞』や関連企業である第三文明社等が出版する雑誌などで厳しく批判されたり、裁判で訴えられたりしている。
各種マスメディアにおいては、創価学会系企業が広告料を支払うスポンサーになっていたり、印刷所においては創価学会関連の仕事が大きなウェイトを占めているという経営状況から、経済的不利益を被りたくないと考え、批判的に取り上げにくいとされている。これらは顧客になることで批判を封じ込めるメディア戦略と見る向きもある[11][12]。また、芸能界やテレビ関係者に創価学会員が増えてきていることが鶴タブーを拡大再生産しているという指摘もある[13]。
統一教会(世界基督教統一神霊協会)に関するタブー。統一教会は霊感商法などの社会問題を多数引き起こしているが、保守系政治家の多くが統一教会から人的、経済的支援を受けているため、警察、司法とも統一教会の犯罪行為に対して本気で取り締まろうとする意欲に欠けているとされる。また、マスコミもその追及には及び腰であるとされる。
日本の伝統宗教(浄土真宗、日蓮宗、臨済宗、曹洞宗などの伝統仏教教団や神道教団)に関する批判的報道のタブー。一部の教団における中央財政の不透明さや人権擁護法案などの法案に対する政治的介入、自民党や民主党をはじめとする政党や部落解放同盟、朝鮮総連などの政治的民間団体との連帯行動、それに付随して発生した汚職事件などはほとんどがタブーとなっている。
その理由としては、マスコミ関係者や政府関係者の中にも当該教団の信徒が多数存在していること、伝統宗教に限らず宗教報道そのものがタブー化していること(オウム事件以降その傾向は顕著になりつつある)、その他の報道タブー(菊タブー、解同タブーなど)と密接に関わる事項が多いことなどが挙げられる。
日本では過去に『悪魔の詩』事件(日本語訳した五十嵐一筑波大学助教授が殺害された)やコーランを破り捨てられたことに対して日本在住のムスリムの抗議デモが発生したケースなどからイスラム教を疑問視あるいは否定する報道はタブーであるとされる[要出典]。
もっとも日本におけるイスラム教徒の割合は非常に少なく、日本におけるテロ活動などの実害もない為、あえて批判する必要も無いという面もある。
桜は警察紋章(正確には「旭日章」)に由来する。権力機関である警察は市民生活にも密着し、またその保持する情報の質、量は他機関の比ではない(制服警官による戸別の「巡回連絡」が行なわれ、聴取内容がファイル「巡回連絡簿」にまとめられている事を見れば明白である)。いくつかの隠蔽し切れなくなった警察不祥事を含め、現在でも様々な“裏”がある可能性は、内部告発などに見るように否定しきれない。しかし、マスコミがこれを大々的に批判・追及すると、事件取材の際に取材拒否・記者クラブ出入り差し止めを受ける事などの不利益があることから、各社共にこうした問題には及び腰となっている。したがって、この種の取材は差し止めの影響を受けないフリーランスジャーナリストの独擅場となる。
この桜タブーを破った事例として、最近では『北海道新聞』(道新)が2004年1月より行った北海道県警裏金問題追及が挙げられる。2年間で1400件の記事が掲載された一連のキャンペーンで北海道警察(道警)は組織的な裏金作りを認め使途不明金約9億6千万円の返還に追い込まれた。また道新は日本ジャーナリスト会議大賞・日本新聞協会賞・菊池寛賞・新聞労連ジャーナリスト大賞等、各賞を受賞した。しかし、一連のキャンペーンは道警の報復を呼び取材活動で多くの支障が生じた。2006年1月の「道警の泳がせ捜査の失敗で道内に覚醒剤が流入」とした記事は、道警への直接取材ができない中、伝聞に基づくものであったため、2005年3月に「不適切な記事」として「おわび」の記事掲載を余儀なくされた(しかし記事の訂正には応じない姿勢を示したため、道警が記事の削除と結果説明を要求し対立が続いている)。こうした中、2006年6月、関連会社社長より道新社長に対しこのままでは経営に影響が出るとして文書による退陣要求[要出典]が出るなど、混乱が生じている。
桜タブーを破ったために報復を受けたというのは『ザ・スクープ』のケースが有名である。「検証報道番組」という独自のスタイルを確立していた同番組は、桶川ストーカー殺人事件の検証報道において埼玉県警察の怠慢捜査が殺人に至った最大の原因であると暴き、徹底追及した結果、ついに警察に非を認めさせることに成功。道新のケース同様数々の賞を受賞したが、この事が原因で製作元のテレビ朝日は同様の報道が妨害されるようになり[要出典](現在も同様の報道はしているが、反響が大きいと及び腰になるといわれる[要出典])、更にメインキャスターの鳥越俊太郎が『サンデー毎日』の記者時代にイエスの方舟事件で主宰の千石イエスを匿っていたという過去からか警察庁が総務省を介して番組打ち切りの圧力をかけるようになり、ついには製作元がこれに抗する事が出来ず、ローカル枠格下げを経て放送打ち切りに追いやられた。ただし現在は不定期スペシャルとして継続している。[要出典]
公訴権という強い権限を持ち、社会正義のために活動する検察官は、一方で裏金などの不正行為、強引な捜査・起訴などの問題を抱えている。さまざまな事件の情報を得たいマスコミは、検察を強く批判できない弱点がある。
検察の不正を追及しようとすると、名誉毀損罪で起訴された『噂の真相』編集発行人岡留安則のように報復を受ける例がある[16]。
また、2002年4月、検察幹部に認められる調査活動費が長年に渡り私的流用されてきたとして、告発の準備を進めていたとされる三井環前大阪高検公安部長が、別件の詐欺及び電磁的公正証書原本不実記載並びに職権乱用で逮捕され、一部からは「逮捕は口封じではないか」と指摘された。
裁判員制度批判も事実上タブーで、大手マスコミはほぼ100%推進派の論理で報道している。これは、市民が裁判員制度を批判する思考を持てば、それだけで裁判員としての任務適格性の問題が持ち上がる[17]ので、これは国民全員が裁判員として任務適格であることを前提に、無作為抽選によって当選すれば有無を言わさず任務を強制する裁判員制度のシステムの根底にも関わり、その意味で市民に対して裁判員制度に対する批判的思考を持たせること自体が許されないことになるためである。
被害者や被害者家族などが感情に任せて理性を欠いた言動をした場合、同情的な報道がされることはあっても、批判はされにくい傾向がある。近年は犯罪被害者等基本法の施行などによって犯罪被害者の権利が尊重されるようになり、その傾向は強まっている。
また北朝鮮による日本人拉致事件の被害者・帰国者・家族への批判もタブー視される傾向にあるが、逆に拉致に関わったとされる朝鮮総連(在日本朝鮮人総聯合会)や在日朝鮮人への批判もタブーとされた。
マスメディアにおいては死刑に反対する論調を取り上げることあっても、死刑を支持することはタブーとされる。[要出典]。
また、マスコミの事件報道は事実関係がはっきりしない時点(公判中・前など)のものが多く、その時点で「その者が『真犯人=有罪』と確定している」かのように扱うことは公正な裁判の妨げになるという問題もある。(推定無罪原則に反する)
2001年6月8日に起きた大阪教育大附属池田小児童殺傷事件で警察が容疑者を逮捕したことを関西テレビの『いつでも笑みを!』で取り上げる際、司会の上沼恵美子が「さっさと死刑になったらええねん!あんなの人間のカスや!」などと発言したところ、電話をはじめとする強い批判が殺到し、謝罪したケースがある。このようなこともあり、ジャーナリストでなくとも死刑に関する発言がためらわれているとする意見がある[23]。
しかし麻原彰晃の死刑確定時には比較的死刑を喜ぶ声が大々的に放送された。しかしこれについても批判はある[要出所明記]。
1999年4月14日に起きた光市母子殺害事件の弁護団の一人、安田好弘弁護士は遺族の感情を侮辱するような言動を行っているとされ、藤井誠二や橋下徹などから批判されている[24]。鳩山邦夫に至っては「判決が出たら流れ作業で自動的に執行されるような制度ができないだろうか、法務大臣の執行指揮がなされるまで待つというのはどんなものだろうか」とまで発言している[25]。
1995年に起きたオウム真理教による一連のテロ事件以降、犯罪に対しては断固たる対応で臨むべきだという世論が高まっているが、内乱罪・内乱予備罪・騒擾罪・騒乱罪・破壊活動防止法といった公安系の罪状を行使せよとマスコミが推奨することは、1960年代 - 1970年代に当時の政府が学生運動を取り締まるために乱発したという事情があるためかタブー視される傾向にある。一連のテロ事件では『オウム真理教に破防法を適用しろ』という意見も多かったが、フリージャーナリストなどによる批判も強く(森達也らが「よく考えよう」と批判した)、結局執行されなかった。
公安権力の行使を推奨する者として佐々淳行が知られている。2000年に広島県広島市で地元の暴走族が騒擾事件を起こし広島電鉄の市内電車の運行を麻痺させた、いわゆる「えびす講事件」を日本テレビの『ズームイン!!SUPER』で取り上げた際に「広島県警は手ぬる過ぎる!内乱罪を適用して全員検挙しなければならないのになぜ通常の罪状で捕まえたのか!!」などと発言したが、慎重に取り扱うべき少年事件に対し強力な公安的手法を使用すること(それ以前に内乱罪の構成要件を満たさない)の説得力が十分といえなかったため強い批判を受けた。
豊田商事事件では、報道陣が傍観する中で室内に侵入した犯人に加害企業の社長が殺害されるという事件が起きている。犯人が殺意を明らかにして凶器を見せながら現れたにも関わらず、報道陣が制止・警察への通報などの行動をしていない事も非難を浴びた。
大麻は外国では医療などにおける有用性が認められ、非犯罪化などの規制緩和が進んでいる。オランダが顕著な例であり、大麻が合法化されている(ただし無制限ではなく、販売には国の許可が必要)。 しかし、日本のマスコミのほとんどは麻薬としての有害性を強調する報道や、あえて深くまで踏み込まないような報道をしている。現在では大麻の使用がより有害なハードドラッグの使用へと進むいわゆる踏み石理論が根拠となっていると考えられるが、既に全米科学アカデミーによって「大麻が、その特有の生理的作用により(他の薬物への)飛び石となっていることを示すデータは存在しない」と結論づけられており、その信憑性は薄い。しかし日本では大麻は大麻取締法により厳しく規制されており、許可無く所持、栽培、譲渡をすると刑罰が科されるため、マスコミが大麻容認論を放送することは非常識ともいわれる。
戦前の言論弾圧時代には作家も特高警察によって取り締まられ、場合によっては重刑に処せられたり拷問で死に至ったケースがあった(小林多喜二が有名)。戦後、これらの反省から作家をはじめ、あらゆる人間の言論の自由は日本国憲法によって保障されているが、作家の中には極端なものの考え方や特定の人間を誹謗・中傷する発言をするものもいる。一般人ならマスコミが非難するようものでも、作家という肩書きを見ると批判のトーンを下げてしまい、結果としてタブーにしてしまうケースがある。
また、他にこうした批判が萎縮する理由としては、仮に批判記事によって作家が執筆拒絶や版権の引き上げ(たとえば灰谷健次郎などの例がある)を行ってしまえば、マスコミ(特に出版社)の経営に重大な影響を与えることが挙げられる。しかし、文芸春秋が1970年代前半まで文壇のゴシップ記事や作家の人物評を書いていたことでも判るように、元々タブーではなかったものを1980年代に入ってからのマスコミの肥大化と商業主義の論理によって過剰な自主規制が行われ、結果的にタブーと化してしまった側面もある。
こうした中、『噂の真相』は文壇のゴシップ記事や人物批評を載せて多くの反響を巻き起こしてきたが、2004年の休刊によって、タブーなき文壇記事を書けるメディアは見当たらなくなった。
「弱者の味方」的な人々への批判もタブーになっていて、外国人参政権運動やフェミニズム運動などをおこなう言論人、「市民団体」、弁護士(特に日弁連)、またグリーンピースなどの環境保護団体への批判的言論はなされないという主張も存在する。しかし大手保守メディアにおいてそうした批判は一般的に行われており、また日本における捕鯨関連の報道はほぼ全て反グリーンピースの立場でなされているため、事実ではないとの反論もある。
一般的に言われるマスコミである、放送メディア企業の企業自体の利害や、毀誉褒貶に直接関わるようなものもタブーとなる。他業種より厳正さ公正さが求められるにもかかわらず、自らの行動に対しては非常に甘い傾向が見られる。
再販制度や特殊指定などでは、マスコミ側の有利になる意見ばかりが報道され、不利になる意見はほとんど報道されない。戦前からの記者クラブ制度によって中小のマスコミが取材に参加できないことや、新聞の価格カルテルも大手マスコミでは報道されない。大手新聞社の本社用地等は、相場よりはるかに安い値段で国から土地を払い下げられたものであることや、公共の電波を使ってサラ金やパチンコのような違法行為を行い自殺者を多く出している企業の宣伝をやっていることに対しての批判も、取り上げることは少ない。また、新聞社はテレビ局に出資し系列化するケースがほとんどで(クロスオーナーシップも参照のこと)、新聞がテレビ放送における不祥事や番組内容の低下、その結果としてテレビ離れが進んでいることをは報道することはなく、逆にテレビ局が新聞拡張団に代表される新聞勧誘の問題を取り上げることはない。
新規参入がほとんど認められない公共の地上波を扱う放送局が、議員や有名人、スポンサー企業経営者の子供を採用するいわゆるコネ入社を多く実施しており、癒着の存在も指摘されている。またマスコミ関係者が不祥事を起こした時、当人の所属するテレビ局はマスコミが報道を控えるか、意図的に小さく報道し、互いにかばいあう傾向がある。反対に、他局の不祥事は該当局以外は大々的に報道し、徹底的に非難する場合もある。しかし、2007年に日本テレビが放送した「アサヒる」という単語を本来の「捏造」という意味から捏造し、放送しているなど、あまりにも他局に対して影響がある場合はこの限りではない。
自動車 - トヨタグループ(トヨタ自動車・ダイハツ工業・日野自動車など)、日産自動車、ホンダ、スズキ、マツダ、スバル
私鉄 - 東急グループ(東京急行電鉄・東急百貨店・東急ストアなど)、阪急阪神東宝グループ(阪急電鉄・阪神電気鉄道・阪急百貨店・阪神百貨店など)
食品 - 味の素、キユーピー、エバラ食品、ハウス食品、日清食品、江崎グリコ、JT、日本コカ・コーラ、サントリー、キリンホールディングス(キリンビール・キリンビバレッジなど)、アサヒビールグループ(アサヒビール・ニッカウヰスキー・アサヒ飲料など)、サッポロホールディングス(サッポロビール・サッポロ飲料など)
小売店 - セブン&アイ・ホールディングス(イトーヨーカドー・セブン-イレブンなど)、イオングループ(イオン・マイカル・ミニストップなど)、三越、ヤマダ電機、ビックカメラ、ヨドバシカメラ
上記の、テレビ・ラジオ番組の冠スポンサーとなっている企業、経団連に加入している企業、大手広告代理店(後述)との関係を持つ一部の企業、多額の広告費を支払う企業、若しくは多国籍企業など、民間放送に対して有力である企業では、総会屋関与や闇取引などの不祥事、雇用環境や品質の問題などを取り上げれば、即刻出演者の降板やスポンサーからの撤退、そして最悪の場合、広告料の引き上げという事態を招くことになる。また、JRグループのうちJR東日本とJR東海の問題を批判的に取り上げる場合(週刊現代によってクローズアップされた、JR革マル問題など)、キオスクで新聞・雑誌の取り扱いを停止されることを覚悟しなければならない。
巨額の広告費(一説に1000億円とも)をマスコミに出すトヨタは、自社製品のリコールが2002年ごろから多発し、品質に対する不安が各所で囁かれた。また、経団連会長・御手洗冨士夫が会長を務めるキヤノンも、偽装請負の横行が問題となった(御手洗に対する参考人招致が参議院で検討されている)。しかし、その実態はほとんど報道されないか、本社所在地か事業所所在地でのローカルニュースでの報道に留めたりする。これは、スポンサータブーとは無関係な公共放送のNHKでも同様である。
実際、過去に、朝日新聞がキヤノンと松下電器の偽装請負問題を報道したところ、両社は朝日新聞への広告掲載を打ち切り、同紙の担当者が両社に謝罪に回るというケースがあった。その影響によって、マスコミ他社はキヤノンの偽装請負に関する報道には及び腰になり、その実態はほとんど報道されていない。又、近年キヤノン大分工場建設における様々な疑惑が持ち上がったが、毎日新聞以外では殆ど取り上げられることがない[26]。
松下電器に関しては、FF式石油暖房機リコールの際に一部マスコミが取り上げるなどしたが、これについては松下自身が問題の報道に積極的であり、結果的に被害が拡大せず、また対応の良さで信頼を得ることが出来たという特異なケースで、スポンサータブーが薄らいだとする材料にはならない。家電は登録が必要な自動車とは異なり、使用者の住所・氏名を完全に把握しておらず(保証書控えやポイントカードの購入履歴により販売記録を取る店は僅かであり、記録がとられても製品が譲渡された場合は使用者が把握できなくなる)、早期に回収するためにはマスコミを活用せざるを得ず、問題の報道に積極的にならざるを得なかったという事情があったのである。また、偽装請負問題、石油暖房機以外のリコールの多発に関しては、キヤノンやトヨタと同様、ほとんど報道されていない。
スポンサータブーに該当しない企業の不祥事は大々的に報道され、業績にも影響したが、スポンサータブーに該当するJR東日本の運行トラブル(2006年度だけで国土交通省からの警告4回)はトラブル発生の速報を除けば民放では特集されることが無く、業績に影響していない。一方、同じJRグループでも、スポンサータブーの影響が比較的小さい、JR西日本の福知山線脱線事故を筆頭とする多くの不祥事については日本のマスコミのほぼ全てで特集されることになった。
また、原子力発電関係の報道もスポンサータブーに含まれる。事故と隠蔽体質に対するある程度の責任追及は許されるが、原子力発電そのものに対して否定的な報道をすることはタブーとなっている。これは政府の原子力政策と連動しているとも言われる他、電力会社がスポンサーの番組を抱えている、あるいは電力会社の出資によって設立されている一部マスコミのアキレス腱とも言える[27]。
広告代理店タブーは一般的に存在が知られている。マスメディア、特に巨額のCM枠の収入で成り立つ民間放送業界にとって、広告代理店は大きな影響力を持っている。ちなみに公共放送であるNHKにおいても民放ほどではないがタブー意識はある[28]。広告代理店の中には政府と関係が深い企業もある。
特に業界トップシェアの電通の場合、電通社員の事件、それが普通の一般企業なら大々的に報じるはずの麻薬関連の事件でも、電通の名を伏せる、または完全に記事を封殺するほどの強力なタブーとなる。また電通自体のみならず、電通と契約関係にある企業の不祥事も、記事の縮小、匿名化、封殺のための有形無形の圧力を加えることがある。ある企業が電通にとって不利な立場に置かれた場合、巨額のCM収入が途絶え(電通と密につながる企業も存在するとされる)死活問題となることもある。結果として電通の不祥事、裏の面がマスメディアで大々的に報じられることはまずない。政府イベント(例えば愛知万博や小泉首相時代に行われたタウンミーティング)や政府広報のCMなどにも電通が関わることは多いので、政府でさえも表立って電通の批判はしない。メディアでも「政権が変わって問題が露出してから」タウンミーティング批判はしても、実質的に現場を取り仕切っていたとされる電通への名指しの批判はしていない(『週刊金曜日』取材班著『電通の正体』『電通の正体 増補版 マスコミ最大のタブー』株式会社金曜日)。
また、電通に比べればタブーの影響が低い博報堂、ADKの場合でも、(企業名を出した上で)第一報はあっても、深く追求することは殆どない。
一般の目に触れることがほとんどないためにスポンサータブーよりも分かりにくいが、企業としてのメディアの公正な行動を妨害するタブーとしてはこちらの方が大きいと思われる。
地上デジタル放送などで使用されるB-CASカードは、ビーエスコンディショナルアクセスシステムズが独占的に発行していること、カードがないと無料放送すら視聴できないことが批判を浴びているが、マスコミ自身の問題のために、批判されることは稀である。
近年、著作権の過剰な保護が文化の発展を妨げているという批判が上がっているが、マスコミにとって著作権は収入を保障する権利であるために、疑問を呈す報道をすることは稀である。
動画共有サイトに検証用の番組動画をアップロードしても、テレビ局が削除させるといった、著作権法で認められた引用すら否定する動きが見られる。
また、かつて、音楽の違法コピーをなくす目的で導入されたコピーコントロールCDが、実際には違法コピーの抑止にはほとんど効果がないばかりか[29]、消費者の公正な権利をも侵害する[30]ということで世論を騒がせる問題となったが、これがマスコミで問題視されたことは殆どなく、あったとしても、レコード会社側に有利な報道がされていた[31]。
アメリカでソニーBMGのRootkitを用いたコピーコントロールCDが、パソコン、ひいては消費者に損害を与えることで訴訟にまで発展した際、アメリカ本国では大々的に報じられたが、日本の大手マスコミは、これを大々的に報道することにより、自分達の著作権保護のための行為(上記のアップロード問題や地上デジタル放送のコピーワンスなど)にまで影響が及ぶ可能性があったことから、第一報のみで、その後は事実そのものがなかったかのような扱いであった。
一部のテレビアニメ(ケロロ軍曹、ぱにぽにだっしゅ!、ボボボーボ・ボーボボ、銀魂、ハヤテのごとく!、ネギま!?、らき☆すた等)やバラエティ番組(特にフジテレビの番組において顕著に用いられる)で使われるパロディの手法が、一部で著作権侵害(時には商標権、意匠権侵害にあたるケースも)にあたるという批判がなされているが、マスコミ自身のことについては触れられることは殆どない。
日本の最大の同盟国であるアメリカのやり方を批判したり、他の国(とりわけ、非同盟諸国)のやり方を啓蒙すること、日本への内政干渉を指摘することはタブー視される傾向にあるという意見がある。
たとえば、テレビ朝日の「報道ステーション」の選挙報道の中で、郵政民営化について新党日本(当時)の小林興起と日本共産党の市田忠義が、アメリカからの内政干渉を指摘する発言(アメリカから日本への「年次改革要望書」発言と、郵政民営化はアメリカの要望である、との趣旨)したところ、キャスターの古舘伊知郎が妨害するような発言を繰り返し、言論圧殺行動であると批判を浴びた。[要出典]
中国、華僑および関連団体、企業などへの否定的報道や、チベット問題などの中国当局による人権抑圧問題に関する報道はタブーとされている。ただし、後述の中国当局と日本側各報道機関との間で締結された協定により、タブーと言うよりは明文化された禁止事項であるとも見ることが出来る。
日本のマスコミの多く(特に左派マスコミ)は過去の戦争について日本は中国と朝鮮に謝罪しなければならないという、いわゆる自虐史観に立脚しているために生じたタブーとされる。また、後述の朝鮮と同様、与党の一つである公明党の東アジアとの調和を重んじる姿勢が関連づけられることもある。
『現在でも「南京大虐殺」・「強制連行」などの存在を否定する論や、東京裁判が刑法の大原則「遡及処罰の禁止」から照らし合わせて無効であるという主張が一切許されていない』という意見があるが、実際には週刊誌や政治討論番組等でも頻繁に論議されており、タブーとは言えなくなっている。また、首相の靖国神社参拝をめぐる報道で参拝支持を表明する論者が登場することもあるが、否定的に報道されることが多い。
また、日中記者交換協定の存在や、NHKが中国中央電視台と合弁で北京メディアセンターを建設し、今でも関係が深いため、中国に不利な報道を控えている(禁じられている)という指摘もある。
他にも人名も漢字・日本語読みが常態化していたが朝日新聞は漢字・現地読みをカタカナで表記するようになっている。
中国と同様、在日コリアン、北朝鮮・韓国および関連団体、企業などへの否定的報道がタブー視されている。ただし、報道するメディアの姿勢によって、朝鮮関係の報道内容には大きな差が見られる。このあたりの事情は上の中国タブーと共通するものが多いといわれる。
マスコミが朝鮮総連・韓国民団などのクレームを恐れ、事なかれ主義に立っているためとも言われる。また、東アジアとの協和を重んじる創価学会・公明党の存在が関連付けられることもある。
1970年代までは親北反韓の立場をとる左翼団体が有力だったこともあって、北朝鮮への批判も同様の理由で中韓とともにタブー視されていたという主張も見られる。ただ、当時の北朝鮮は所謂「よく分からない国」だったことから、そもそも話題にならなかっただけとも言われる。
2002年のサッカーワールドカップの際、韓国戦を中心に誤審問題が多発し世界中で問題になったにも拘わらず、メディアはそれを積極的に取り上げようとはせず、むしろ韓国の躍進のみを大々的に取り上げた。
2002年9月に北朝鮮が日本人拉致を認め、また核兵器保有についても認めたので、北への批判的報道は増えた。ただしこれも北朝鮮の国家犯罪・国内の人権問題などへの批判のみにトーンダウンされている。しかし、この年を境に北朝鮮への配慮報道は徐々になくなり、配慮報道の象徴だった「北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国」といった表記やニュース原稿は姿を消し「北朝鮮」だけになった。産経新聞や、各テレビ報道ではさらに2度目から「北」のみに短縮される場合もある。
また在日コリアンの犯罪に対する報道の問題もある。在日コリアンの犯罪者数は日本の在日外国人中最多だが、彼らが犯罪を犯しても朝日新聞などでは朝鮮語名は報道されず、日本風の通名で報道されることがある。しかしごく稀にその指摘されるようなメディアでも朝鮮語名で報道する例もある(例:聖神中央教会事件での朝日放送の報道など。朝日系マスコミでも温度差がある)。
一方で産経新聞等の保守系マスコミは、在日コリアンの問題を積極的に報じているので、日本の報道全体におけるタブーとは言いがたい。
近年日本では、官公庁による税金の無駄遣い、更には収納した税金をピンはねした裏金作りが社会的に非難を浴びているが、西欧諸国ではこのようなケースが起きた場合『良心的納税拒否運動』という市民抵抗運動が起きることがあり、社会的にも認知されている。しかし日本では税金未払い自体が社会的に非難される行動としてタブー視されており、また即強制執行(滞納処分)ができるなど執行力も強力であることなどもあり、そのような抵抗運動は(少なくとも社会的には)認知されていない。
西欧諸国での運動を啓蒙すると逆に官公庁から反撃を受けることを恐れ、良心的であっても反社会的な行動を啓蒙する事をタブー視しているとされる。
「不祥事の責任を追及する事がジャーナリズムの基本」であるが、追及する側が報復を受けてしまったため、途中で腰砕けになってしまった末にタブーになってしまったというケースも存在する。
水俣病と薬害エイズ事件ではマスコミが被害者団体と共闘して加害企業(前者はチッソ、後者はミドリ十字など)の体質を追及したが、テレビカメラで加害企業首脳に土下座を強要して、その様がテレビで放送されると、被害者団体が様々な形で嫌がらせを受け、その責任を追及されたマスコミ関係者がタブーにしてしまったため、今日に至るまで救済が進まなくなったともいわれている。[要出典]
前者は「報道によって関係者へダメージを与えた結果、自殺者が出ることを恐れての対処」あるいは「自殺者が出たのちの報道の変化」として現れる。マスコミは問題提起のために取材や報道を進めるが、その過程で圧力などによって当事者が自殺するような事態が起きると、「マスコミが自殺へ追い込んだ」との批判を避けるためにその話題を以後タブーとしてしまうケースがある。例として2004年、浅田農産が起こした不祥事を各マスコミが集中的に報道し、その結果経営者とその妻が自殺すると、すぐさま自己保身に走る報道を繰り返したという事例がある。
後者は、自殺に関する報道を行う際の危険性として指摘されている問題。自殺に関する事件を連日大きく取り扱うと、結果として自殺をある種のドラマや風潮に仕立ててしまい、大衆の中にある自殺願望を触発してしまう恐れがある。このため、国によっては自殺に関する報道については規模や表現が抑えられている場合がある。なお、現在日本のマスコミでは自殺に関する報道について過敏な自粛がなされているわけではなく、厳密にはタブー化していない。あくまで事件の重要性や話題性から扱われ方が決まる傾向にある。
マスメディアが過去のタブーに挑戦する企画を立て、実際に書籍などにしているが、行き過ぎると差別を助長する発言=いわゆるヘイトスピーチの奨励に繋がる恐れがあるため、大々的にやることをタブー視する傾向がある。田中康夫が長野県知事の時代に全国で問題になっている同和行政をめぐる利権への決別を宣言したところ、部落解放同盟などの同和団体から抗議されたが(結局実行した)マスコミはヘイトスピーチになる事を恐れて部落解放同盟を批判しなかったという例が代表例である。
また、最近は北朝鮮を非難する報道が盛んになっているが、朝鮮総連への批判は在日朝鮮人の人権を否定するヘイトスピーチとなる危険をはらみ、同時にヘイトクライムを誘発する可能性が出るためタブー視する傾向にあり、朝鮮人による「人権問題」にすり替えられていると言われている[要出典]。
是は是、非は非として分類することをせず、ある団体・集団というだけでひとくくりにすべて均質なものとみなしてしまうマスコミの体質だけでなく、一般市民の多くに共通した資質であり、根本的な解決は難しい。
マスコミ関係者には主に早稲田大学出身者が多い[要出典]ことから生じるタブーである。事件で大学当局や特定の学生が批判されることはあっても、学閥については触れられない。マスコミの他、スポンサー企業にも出身者が多い、東京大学や慶應義塾大学などに関してもこれに準じる。また、学歴社会に関して批判されることも稀である。[要出典]
大手の芸能事務所(吉本興業、ジャニーズ事務所、バーニングプロダクション、ホリプロ等)へのタブー、大物タレントのスキャンダルや大手レコード会社(ソニー・ミュージックエンタテインメント、ユニバーサルミュージック、エイベックス、ビクターエンタテインメント、ビーイング等)、主に主婦層に人気のあるタレントのスキャンダル(芸能スキャンダル)に関するタブー、三田会タブー(「慶應」タブー)、スポーツ(大相撲特に八百長に対する問題提起)タブーがある。
芸能スキャンダルタブーでは、梨元勝がタブーに挑戦しようとしたとたんに様々な妨害を受け、レポーターの仕事が減ってしまったという例がある(梨元の人柄が視聴者から好かれていないという面もある)。しかし最近では大手事務所のスキャンダルを売りにしたマスコミも少なくなく[32]、芸能スキャンダルタブーは破られつつある。
スポーツにおけるものでは、多田野数人のゲイビデオ出演事件の報道が顕著で、特に現代日本ではタブー視されている同性愛疑惑などに関する報道は、たとえ事実であっても避けられる、もしくは虚偽の内容(あくまでゴシップという程度)を伝えることも少なくない。
この他に、松井秀喜の批判記事はタブーになっている。(スキャンダルでさえ美談またはギャグに変える。)記者に焼肉を奢っていい記事を書かせるため焼肉記事と呼ばれており、このことは2005年に平和出版から発刊された「こうなる日本プロ野球」では、「松井は悪評を書かれても特に気にすることなくその記者と接する。そのためどこの記者も松井のことを悪く書くことはなくなった」と、事実が歪曲された形で記されていた。バックに広報の広岡勲(元報知新聞の巨人担当の記者)や元フジサンケイ記者OBの森喜朗(後援会会長)がいるためだと思われる。
また、NHKでは、横綱審議委員会委員に関係者が出ている・本場所や「福祉大相撲」を中継するなど大相撲や日本相撲協会とつながりが深く、それらの不祥事に対する報道は及び腰となっている。刑事立件された時津風部屋力士しごき死亡事件を、2008年2月現在も「暴行を受けて死亡」と表現し続けている。
医療関係の責任追及(医療過誤・不祥事)報道は今でこそ盛んになっているが、日本医師会が力をもっていた時代、とりわけ武見太郎が日本医師会会長を務めていた時代は、政治的圧力を恐れてタブー視される傾向にあった。
銀行業界・貸金業界の体質批判はバブル経済の終焉まではタブーであった。とりわけ民間放送は銀行がらみの事件を徹底的にやろうとすると政治的圧力を受けた(これは自民党への政治献金が影響していた)ためタブー視したというのが一般的な見方である。また、貸金業界がスポンサーを務めていた時代はこれらの企業の批判は事実上タブーとなっていた。
かつては禁煙運動はタブーであった。なぜなら、タバコの製造販売は国家が統制し、成人男子の多くが喫煙者であったからである。当然、政治家、官僚、マスコミ関係者のほとんども喫煙者で、喫煙は大人の嗜みであり禁煙運動などは女子供のヒステリーであるとされていた。しかし専売公社が廃止されて海外タバコの販売が自由化されると国家統制も緩み、他の先進国で進む禁煙運動の情報も入るようになった。さらに健康志向の広まりや年々増大する医療費削減のためにも国家的な健康増進運動へ取り組まざるを得なくなり、禁煙タブーは打破されたといえる。逆に喫煙を擁護する言動は現在の風潮により非難および自粛されることが多くなっている。
1933年〜1945年までドイツを支配したヒトラー率いるナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)政権下で引き起こされたユダヤ人へのヘイトクライムにより、世界、特に欧米ではナチスやヒトラーを礼賛する事が徹底的にタブー視、特にドイツでは「扇動法」により禁止されている。ただし、日本ではこれは強くなかった、それは1980年代まではかなり無頓着にテレビでもヒトラー政権を評価するかのような内容の番組が放映されており、たとえば矢追潤一の「ナチスがUFOを作っていた」では、証言者にネオナチでホロコースト否定論者が登場したりしていたことに表れていた。戦う民主主義#ドイツにおける例、言論統制#実例も参照。
しかし現在では1995年に文藝春秋が発行した雑誌マルコポーロの特集記事で「ナチスガス室虐殺はでたらめ」と報道したことは、雑誌の廃刊と花田紀凱編集長の解雇という事態をもたらした。また、ユダヤ陰謀論の著作物を取り上げる事もタブーである。
^ 映像を見れば一目瞭然でありながら、任天堂のスーパーファミコンからソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーションに至るまでまとめて「大手メーカーの家庭用ゲーム機」と表現するなど、特に1990年代以前はその傾向が著しかった。また、プロジェクトXにて、TOTOの「ウォッシュエアシート」を「アメリカ製欠陥商品」と呼称するなど、問題を含んだ表現をしたこともあった。
^ 但し、トラブルや不祥事、および商品・企業に対する表彰などについてのニュースではその企業名や商品名を連呼するように報じている。
^ 近年ではいわゆる「柳沢発言」での西川史子の日テレ『ラジかるッ』でのコメント「社民党ってそういう所が好きじゃない」等
^ 菅直人らも一枚絡んでいる。もっとも、辛光洙の犯罪は運動当時は日本では全く知られておらず政治犯の印象の方が強かった。当該項目も参照のこと。
^ #ライブドア事件で前社長・堀江貴文が逮捕された時も、強引な捜査ではないかとの疑問が一部で持たれていたが、マスコミは検察からリークされる「関係者によると」という前置きの報道を繰り返していた。
^ 寺西和史裁判官分限事件や神坂直樹裁判官任官拒否事件では当人が法律に対して不公平な思想を持っていたとされたことが裁判官としての適格性において問題となった。これと同じ理由。
^ 毎日新聞2005年5月2日社説から。「仕事に支障」「面倒」が「判断が難しい」「人を裁きたくない」よりも負担が重いという論理の論調で記載されていた。「仕事に支障が出る」という理由が「判断が難しい」という理由より負担が重いというのはその人の状況次第で可能性があるが、論理的に見て「面倒だから」という理由が「判断が難しい」「人を裁きたくない」という理由よりも負担が重いというのはどう考えても100%の嘘である。
^ 内閣府が2005年2月、2006年末に裁判員制度に関する世論調査を行ったが、裁判員への参加意欲項目について、2005年調査は「参加したい」「参加してもよい」「あまり参加したくない」「参加したくない」だったのが、2006年末調査では「参加したい」「参加してもよい」「あまり参加したくないが、義務であるなら参加せざるをえない」「義務であっても参加したくない」に変わっていた。それを受けて、「あまり参加したくないが、義務であるなら参加せざるをえない」を参加容認派と解釈して、見出しで毎日新聞インターネットサイトや日経新聞本紙では65%前後が参加するという報道姿勢をとった。
^ 2006年末に発覚したやらせタウンミーティング(タウンミーティング 小泉内閣の国民対話)問題。教育改革タウンミーティングでのやらせ問題は各マスコミが大きく取り上げたが、次いで発覚した司法制度改革タウンミーティングでのやらせ発覚については極めて扱いが小さかった。特に、裁判員制度と絡めた報道はほとんどなかった。
^ 2007年12月29日にNHKで放送された『ザ・判決!』の番組最後でのダンカンと高木美保の発言は実際の裁判員裁判で同様のことを行えば裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(裁判員制度)108条・守秘義務違反による犯罪行為となる。
^ 2008年日本弁護士連合会会長選挙を受けての各新聞社社説。「司法制度改革は国民の期待」という論調の社説を掲載した新聞社が複数あった。しかし、2006年末の裁判員制度に関する内閣府世論調査で8割の国民が消極姿勢を示したこと、また、日本司法支援センター(法テラス)や法曹増員問題に関する世論調査データは存在しないことから、「司法制度改革が国民の期待である」というのは根拠のない捏造世論と言うしかない。
^ ただし上沼恵美子の発言は、事実関係が明らかになっていない容疑者逮捕段階におけるものであり、死刑啓蒙タブーを侵した側面より「推定無罪原則」への無配慮が批判されたという意見が強く、全く別の問題ともいえる[要出典])
^ NHKでさえも、建設に絡んでの、鹿島建設や、地元のコンサルタント会社の申告漏れを若干報じたのみ。
^ 例として、福井県に多くの原発を抱える関西電力がスポンサーの番組が在阪の一部のマスコミに存在。泊原子力発電所を抱える北海道電力が主要株主になっている札幌テレビ放送に至ってはその泊原発の火災ニュースを「ニュースフラッシュ」という形でほんの数秒取り上げただけ。
^ 実際にコピーコントロールCDで販売されたタイトルの曲がファイル共有ソフトなどにアップされたこともある。
^ ただのエンタメニュース化した在京キー局と違い、在阪準キー局ではまだまだ芸能スキャンダル系の情報を売りにしたワイドショーが活発であるため活動の基軸を関西に移すレポーターもいる。また大阪ほどではないが名古屋や福岡で活動しているレポーターもいる。

 

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