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熊手とは?/ レイク

[ 149] 熊手
[引用サイト]  http://www.aurora.dti.ne.jp/~ssaton/dentou/kumade.html

「浅草の酉の市というのは、江戸時代の宝暦とか明和のころから盛んになったんだそうですが、それまでは、足立区の花畑町のお酉様のほうが賑やかだったらしいんですが、こちらに新吉原が出来たころから、こっちの方に人気が移っちゃったらしんです。
ですからもう二百年以上ということになるんですね。酉の市といえば、縁起物ですが、初めは農家相手の農具から始まったらしいんです。実用の鎌とか熊手の様なものだったんでしょう。今はもう全然ありませんけどね。
まあ、おおとり神社ですから、「酉の日」と「とりこむ」という様な縁起と、熊手が「かき集める」とか「かきこむ」という語呂で縁起物の中心になったんでしょう。
それから農産物ですよね。芋(いも)は唐の芋(頭のいも)とか八ツ頭といって、人の頭に立つとか、子宝に恵まれるとかって縁起がよいよされたんです。(中略)
熊手には赤物、青物、文化熊手と呼ばれるものがあるんです。赤物と青物は手作りです。文化熊手というのは、プラスティックなどで立体的に本物みたいに出来たものを組み合わせて作ったものです。ですから文化熊手になると、それぞれ機械で分業的に作られたものを組み合わせれば出来上がるわけです。手をかけるのはほんの一部で済むんです。
私の所でやっているのは宝物の赤物なんです。宝物と七福神を中心にして、そのまわりを縁起物で飾るんですが、機械で作られた製品を一切使わないで全部手作りでやるわけです。
青物というのも手作りですが、こちらは大きな熊手にかっこめのつめがついていて、その中心に平面でぺったんこのおかめさんをつけて、おかめを中心に七福神がつき、左右に千両箱と大福帳がつき、あとはいろいろな縁起物が入るわけです。(中略)
吉田の家は代々このお酉様の世話人をしているんです。それで、酉の市の小屋掛けも家でやらせて頂いていまして、今は倅がやっています。それに熊手の方も店を出させていただいているんです。
明治二十六年に樋口一葉がこの竜泉寺町で見た印象を「たけくらべ」の中で、「半ばさしたる雨戸の外に、あやしき形に紙を切りなして、胡粉ぬりくり、彩色のある田楽みるやう、裏にはりたる串のさまもおかし....」と書いていますが、その時の熊手作りの方法をほぼそのままの形で今日に伝えているのは、私の所でやっている赤物なんです。(中略)
熊手は大きくなるほど、飾り物も多くなりますが、一番中心になる縁起物は、うちでは宝船と七福神をきっちり入れます。それから必ずつける役物というのがあります。みの、かさ、たる、たま、かぶ、きんちゃく、日の出、的(まと)、などですね。その他でふやしていく物というと、巻物、鶴、鯉滝(鯉の滝のぼり)、火えん玉、旗ですね。なぜか赤物では昔から日の丸や旗がつくんですね。その他には鯛、かる子人形、かる子は一番前にかわいいのがずらっと並ぶんです。おとは大判小判とか、大入り、おちょこ、一升ます、両側に大福帳と千両箱がつきます。字を書くものも結構あるんです。
上の札に書くんですが、これには福とか入船とか宝とかってはいります。これは皆さんが買いに来たときに、ご希望に応じて入れられるので、手作りはそこがいいんですね。(中略)
うちでは酉の市には三軒店を出しています。いわば権利のような形で継続しています。お酉様では決まった人以外には店を貸さないんです。ですからお酉様の店は全部が同じ家で出しています。
境内で店を出している人は、赤物はうちだけで、文化熊手をやっている人が全部で百軒くらいあります。あとは、通りとか、長国寺の中なども合わせると二百軒くらいでしょう。」
啓子さんの家では熊手作りは、まず「台付け」「指し物」作りで竹を割って削ることから始めます。また、紙を切り抜いて(型抜き)それに絵を全部手書きにして、竹に貼ります。次ぎに「差し込み」といって、しめ縄を熊手に取り付け、七福神や大判小判、蔵、小槌、巻物、大福帳などを差し込んで「飾り付け」「金箔付け」をし、「ほづな」といって紅白のひもを付けて仕上げるのです。
こうして、啓子さんの作る熊手はすべて手作りなのです。今は問屋さんに印刷された指し物や竹串なども売っているそうですが、啓子さんの家ではこれらの物は使いません。
「昔は、夜12時、1時までやっても平気でした。今でもお陰様で丈夫ですから、「お酉さま」の酉の市が近づくと、夜遅くまでやります。三男の良男が家を継いで鳶職をしていますが、忙しいときは子供たち全員、嫁さんまで、熊手作りを手伝ってくれます。」
吉田さんのお店は正面鳥居をくぐったすぐ左にあり、石原都知事の大きな「売約済み」熊手がいつも飾ってある。

 

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